海の中のひとりごと
2003.6.15  沖縄病

 この名前は有名になってしまって、ダイバーならまず知らない人はいないでしょう。
寝ても覚めても沖縄のことを考えて、「沖縄に行きたい。沖縄に住みたい」と落ち着かなくなり、
落ち着くためには沖縄に行くしかないという病気だ。

 僕が沖縄病になったのは、もうずいぶん昔、大学4年の夏、与論島へ行ったときから
だ。
 与論島は沖縄ではなく鹿児島県で、那覇から飛行機か船、あるいは鹿児島や奄美
から行く方法もある。
 僕の場合、東京(確か晴海だった)から船で44時間もかけて与論島まで行ったので、
(帰りも44時間かけて、船で帰った)
沖縄には足を踏み入れていないのだが、僕にとって「与論島は沖縄」であって、
鹿児島病(そんな病気はないと思うけど)
ではなく、沖縄病なのだった。
 大学を卒業する春休みに、西表島へ行き、沖縄病は慢性化へと向かっていったのだった。

 沖縄へは、今までに28回行っている。ダイビングサービスがある離島で、まだ行っていないのが
伊是名島・伊平屋島・南大東島である。
 沖縄に住むことも当然考えて、インターネットで土地物件を検索したり、沖縄に行ったときに
新聞広告の中に不動産屋のものはないか探したりした。
 今まで会ったダイバーの中でも「沖縄に住みたい」と考えている人は本当に多い。なかには
「仕事を見つけて(実際に見つかって)住もうとしたけど、親に猛反対されてあきらめた」という
薬剤師の女の子もいた。
 しかし「住みたい」と考えて、実際に行動を起こす人は少ないようで、知り合いになったダイバーのなかで
「沖縄に引っ越すことにしましたー」という連絡は今のところ一度も入っていない。

 僕も「沖縄に住む」ことをあきらめたわけではない。しかし、「今すぐ仕事を止めて」というほどの
決断はつかない。(だれでもそうなんだろうね)
 「今のうちは、沖縄や世界中をダイビング旅行して、リタイアの年齢になったら沖縄に住もう」
と考えるのだが、それではそれからは「人生の終末を迎えるまで沖縄で暮らす」のかというと
また考えてしまうほど軟弱なのである。
 そこで、「リタイアしたら沖縄に数年は住もう。それから今住んでいる逗子に戻ってこよう」
というのが、今のところの計画なのだが・・・・・

 沖縄で暮らして、毎日何をするのか?
旅行で行くと毎日ダイビングをして水中写真を撮っているが、暮らし始めたらそうもいかないだろうが、
「沖縄で暮らし始めたら、ボートで海に出よう。ダイビングをしたり、釣りをしたりしよう。」
と考えて、一昨年小型船舶免許を取得した。リタイアしてからでは、小型船舶の試験に受かる自信が
なかったので、今のうちに取っておこうと思ったのだった。
 沖縄に暮らしてすることのもう一つは、サンシン(三線)を弾くことだ。昨年買ったサンシンを今年の
夏が終わるまでには弾けるようになろう。

 先日ダイバーのSさんと話をしたら、同じ理由で小型船舶免許を取ったと言う。
「じゃあ {沖縄に住む}とか{南の島で暮らす}というような本、持ってるでしょ」
「持ってます」
という答えだった。
みんな考えることは同じなんだよ。「沖縄で暮らす」「南の島で暮らす」って、考えるだけで
楽しくなるもんね。それを実行できてもできなくてもいいんじゃないかなと思う。

 ところで「沖縄病」というのは、沖縄でなければいけないのか?
 海外の南の島ではいけないのか?
 それは人によって違うのだろうけど、僕の「沖縄病」は沖縄でなければいけない。海外の南の島へ
行っているから、沖縄へは行かなくていいかというと決してそうではない。沖縄へは行きたい。
そして沖縄で暮らしたい。

「海外の南の島で暮らしたい」と思ったこともあったんだ。でも今はそれほどでもない。
それはなぜかと言うと、言葉の問題だ。海外で暮らすなら、現地の人とも仲良くならないと
その場所に住む楽しさが半減する。しかし、その言葉(会話力)を身につけようというエネルギーが
まだ足りないのだ。
それともう一つの理由は、沖縄には、海外にはないうまく表現することはできない魅力を感じている。
きっとそれは、沖縄の人であり、音楽であり、歴史であり、空気であり・・・
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