海の中のひとりごと
2003.4.27 欧米人ダイバー

 3月に行ったニューカレドニアのイルデパン島では、ダイビングサービスのガイドは
すべて外国人、ゲストも自分たち以外はすべて外国人だった。

 ニューカレドニアはフランス領なので、フランス人が多かった。
地理的にオーストラリアが近いこともあって、オーストラリア人もいた。

 シドニーから来ていた20代の女性ダイバーは、ダイビング器材をセッティングして
いる様子から、ダイビングの経験は少なそうに見えた。
 すべてレンタル器材を使っていたので、セッティングに手間取るのはしかたないのだが。

 7人のグループで1人のガイドが付き、ボートからエントリーした。透明度がいいので、
エントリーしてすぐ集合するのは簡単だった。
 
 イルデパンは地形がおもしろいポイントが多い。海の中の感じは、沖縄によく似ている。
「これは沖縄にはいないな」
というスズメダイやギンポなどを除けば、沖縄との違いを見つけるのは難しい。
沖縄の中でも特に伊江島に似ている。

 7人のグループは集合し、ガイドは一人一人の様子を確認すると、穴に入っていった。
一人ずつあとに続いた。僕はハウジングに長いアームを2本つけて、ストロボを2つ付けた
高足ガニのようなセットを持っていたので、他のダイバーとぶつかることを恐れて、最後に
穴に入るつもりでいた。

 一人ずつ穴に入っていき、オーストラリア人女性ダイバーと僕だけになったが、彼女は
穴に入ろうとしなかった。どうも耳抜きがうまくいかないらしい。
「どうするんだろう。助けてあげなくちゃならないかな」
と思っていたところ、
彼女は結局穴には入らず、穴の出口の方向へ泳ぎ始めた。穴の出口からは次々に
ダイバーが出てきた。僕もそれを見とどけてから穴に入った。
僕が穴から出てくると、彼女は穴の出口の上のほうにいた。それから耳抜きの調子が
よくなったようで、少しずつ潜行してきた。

 たったこれだけのことだけど、日本人の経験の少ないダイバーだったら、これだけのことは
できないと思う。欧米人のダイバーは経験が少ないなりに、ガイドに頼らず自分でどうにかしよう
としている。空気の消費が多いダイバーは、バディでみんなより少し上を泳ぎ、空気を長持ち
させようとする。バディで協力しあうのも欧米人ダイバーの特徴だ。と言うより、日本人はバディの
意識が弱いのだろう。(自分もそうだ)

 それは日本人のダイバーが悪いというのでなく、日本のダイバーを生み出すシステムの問題
なのだろう。3〜4日でCカードを取って、ガイドの助けを借りないでダイビングできる人は、素潜り
の経験がたくさんある人ぐらいだろう。
 「泳げなくてもダイビングができる」という宣伝文句はこの頃あまり目にしないが、さすがに
泳げない人はダイビングをしないほうがいい。ダイビングをしたかったら、スイミングスクールへ
通って、せめて25m泳げるようになってからにしたほうがいい。

 余裕を持ってダイビングができるようにならないと、せっかくのすばらしい海の中を楽しめないで
終わってしまう。
 「海の中でドキドキしてたから、どんな魚が出てきたのか全然覚えていない」
と言う人にときどき出会います。
海の中のひとりごとindexへ