海の中のひとりごと
2003.3.25  ダイビングのベストシーズン

 ダイビングはベストシーズンにするに限る。
しかしダイビングスポットによって、ベストシーズンの意味合いが
少しずつ違ってくるようだ。
大きく分けると4つくらいになるだろうか。

A ダイビングのオフシーズンは海が荒れて、ダイビングがほとんどできないスポット。

B ダイビングのオフシーズンでもダイビングはできるが、海が荒れてできない日が
  多かったり、できても水温が低い、魚が少ない、透明度が悪いなどで、ベストシーズン
  との差が大きいスポット。

C ダイビングのオフシーズンでも、ベストシーズンほどではないが、十分に楽しめるスポット。

D ベストシーズンとオフシーズンの差がほとんどなかったり、海の様子は変わるがそれぞれ
  違った楽しみ方ができるスポット。 

 沖縄はCに入るだろう。沖縄は夏がいい。強い日差しが水中深くまで差し込み、スカシテンジクダイ、
 キンメモドキ、グルクンの幼魚たちが元気よく泳ぎまわる。台風さえ来なければ、海は穏やかで
 時間が止まったような空間が出来上がる。冬場は海が荒れる日が多く、水温も21〜2℃まで
 下がってしまうが、沖縄は離島が多く、ある程度海が荒れても島影に入ることによって
 ダイビングはできるし、夏には少ないウミウシなどが多くなり、楽しむことができる。

 ラパスはBになるだろうか。
 ラパスには8月後半に行った。行く前に現地ダイビングサービスのHPを毎日チェックしていた。
 水温が21℃くらいまでしか上がっていなかった。詳しい現地の情報がないままラパスを訪れた人は、
 8月なので3mmのスーツの人が少なからずいたようだった。もちろん震え上がることになったようだ。

 5mmのツーピースとフードも持っていった。
 ラパスに着くと現地ガイドが「先週から海は夏になりました」ということだった。
 水温が急に上がったのだった。しかし、「もしかして深場は寒いかな」という思いがあり、
 5mmツーピースを着て海に入った。
 ラパスはアシカ、ハンマーヘッド、マンタなど大物の海なので、水中では移動が多くなる。
 暑い。水温が29℃もあったのだ。水中にいるのに汗をかいているのがわかる。呼吸もふだんより
 速くなっていた。2本目のダイビングからはジャケットを脱ぎ、ロングジョンで潜ったが、ちょうどよかった。

 ラパスのベストシーズンは、8月9月10月で11月も入るかなというところだ。水温が高いだけでなく
 ハンマーヘッドやマンタの遭遇率も上がる。

 先日ある旅行社のツアー情報で、「通はラパスに5月6月に行く」というキャッチフレーズを見つけた。
 どうしても信じられない。水は間違いなく冷たい。マンタなどの遭遇率も低いはずだ。
 8月9月になると「ラパスのベストシーズンがやってきた」となるんじゃないだろうか。
 アシカについて言えば、9月10月11月ころがいいようだ。子どものアシカは人間に興味があり、触れる
 距離まで近づいてくる。しかし8月くらいまでは子アシカはまだ小さくて、親元を離れなかったり、親やボス
 アシカが警戒して人間に近づけないようにしている。

 モルジブは乾季がいい。モルジブの乾季は日本の冬だ。
 乾季は雨季に比べて、透明度がいい。もともとモルジブは、サイパンパラオなどと比べて透明度は落ちる。
 それでも乾季の透明度は問題ない。
 雨季の透明度は悪いときは、驚くほど悪い。
 「これじゃ、伊豆の透明度だね」と僕が言ったとき
 一緒に潜った人から
 「伊豆でも悪いときの伊豆だね」
 という答えが返ってきた。
 ドリフトで潜るので、あまりの透明度の悪さに水底で集合できないときもあった。
 モルジブは乾季に限る。
 ダイビング雑誌に
 「モルジブは乾季の方が透明度がいい。雨季はプランクトンが多いためその分透明度が悪いが、魚影は
 濃い。また大物(ジンベイザメ、マンタ)遭遇率が高い」
 と書いてあった。
 透明度については正しい。魚影は雨季も乾季も濃い。しかし、雨季は透明度が悪いのだから魚影が濃く
 ても、魚の群などはきれいに見えないんだ。大物は雨季乾季関係なく見ることができる。遭遇率の違いは
 ないと思う。

 旅行社はベストシーズン以外の時季もお客を確保したいと考えるのは当然だろう。ダイビング雑誌は、
 旅行社や現地ダイビングサービスが広告主だから、気を使うことも当然だろう。

 でもね。誤解するような書き方はやめてほしいな。
 
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